こんにちは。

今回は静脈で起こる病気についてお話しします。

エコノミークラス症候群という言葉をきいたことはありますか？

静脈は心臓より上部の静脈血は重力によって心臓に戻りますが、心臓より下、特に下肢の静脈は前回もお話しした通り、戻りにくい特性があります。

下肢の静脈で血液が停留したため血栓ができ、再び体を動かした時、血流に乗って心臓を経由し、肺の血管に血栓が詰まり肺梗塞を起こすこと。

これがエコノミークラス症候群（静脈血栓塞栓症）です。

エコノミークラス症候群が起こりやすい状況は、

①飛行機の中で長時間座席に座っている

②自家用車の車内で寝泊まりをする

③お腹の中に巨大な腫瘍（卵巣、子宮など）がある　

などがあります。

エコノミークラス症候群の特徴的な症状は突然の胸の痛み、呼吸困難や息切れ、咳や血痰です。

重症の場合は意識障害、ショック状態になったりする恐れがあります。

周りに突然苦しそうにしたり、呼吸が早くなったり、浅い呼吸が多くなったりしたときは救急車を呼ぶ必要があります。